藤井工藝では、新たに3Dプリンターを導入し、3Dプリントによるものづくり事業を開始しました。
これまで藤井工藝では、金属加工を中心に、シフトノブやウィングステー、スイッチパネル、メーターパネルなど、さまざまなワンオフ部品の設計・製作に取り組んできました。
今回3Dプリンターを導入したのは、単純に「樹脂部品を作れるようにするため」ではありません。
ものづくりそのものの自由度を、さらに広げるためです。
「作りたいけれど、作れない」を減らす
自動車部品をはじめとする機械部品には、
「この形状で作りたい」
「この部品が欲しい」
「純正部品が廃番になってしまった」
「少量だけ作りたい」
といったニーズがあります。
しかし、金属加工では、強度や加工方法、工具の進入方向などによって、
どうしても形状に制約が生まれます。
そこで3Dプリンターという選択肢を加えることで、
これまでとは違ったアプローチで部品を設計できるようになります。
金属で作るべきものは金属で。
3Dプリントで作るべきものは3Dプリントで。
材料や加工方法を一つに限定するのではなく、目的に合わせて最適な方法を選択する。
それが、今回の3Dプリンター導入の大きな意味です。
3次元構造を操れることは
純正部品を上回るほどの設計だって可能ということを忘れてはいけません。
「樹脂は弱い」という固定観念を超える
3Dプリントというと、
「樹脂だから強度がないのでは?」
と思われる方も多いかもしれません。
もちろん、すべての部品を樹脂に置き換えられるわけではありません。
しかし、3Dプリントの面白さは、材料だけで強度を考える必要がないことにあります。
リブを設ける。
肉厚を変える。
中空構造にする。
内部に補強構造を入れる。
荷重のかかる方向に合わせて形状を最適化する。
こうした設計によって、
材料そのものの強度だけに頼るのではなく、**「形状によって強度をつくる」**という考え方ができます。
つまり、
強い材料を使うだけではなく、強い形を設計する。
これも3Dプリントによるものづくりの大きな可能性だと考えています。
3次元だからこそできるデザイン
3Dプリンターのもう一つの魅力は、3次元そのものを設計できることです。
従来の加工方法では難しかった複雑な曲面や中空構造、内部の補強構造なども、設計次第で形にすることができます。
例えば自動車部品であれば、
空気の流れを考えた形状。
軽量化のための中空構造。
強度を確保するための内部リブ。
取り付けスペースに合わせた複雑な形状。
こうした要素を一つの部品の中に組み込むことができます。
「削って作れる形」から、「設計できる形」へ。
3Dプリンターによって、ものづくりの考え方そのものが変わっていきます。
技術の幅が広がれば、可能性も広がる
藤井工藝では、金属加工、樹脂加工、3Dプリント、電子回路など、
それぞれの技術を単独で考えるのではなく、組み合わせることを大切にしています。
金属だからできること。
樹脂だからできること。
3Dプリントだからできること。
電子技術だからできること。
それぞれの得意分野を組み合わせることで、これまで作れなかったものを「作れるもの」に変えていく。
今回の3Dプリンター導入も、そのための一歩です。
技術の幅が広がることは、ものづくりの可能性が広がること。
「こんな部品が欲しいけれど、どこにも売っていない」
「純正部品が廃番になってしまった」
「既製品では理想の形にならない」
「こんな形状の部品を作ってみたい」
そんな「作りたい」を、設計から製作まで形にできるように。
藤井工藝は、これからも新しい技術を取り入れながら、
「作りたい」を「できた」に変えるものづくりに挑戦していきます。